私たちの健康は、体の中を一定の状態に保つ「ホメオスタシス(生体恒常性)」という繊細なバランスの上に成り立っています。
東洋医学に「中庸(ちゅうよう)」という言葉があります。これは「過不足なく偏りのない状態」を意味しますが、健康を考える上で最も重要な言葉です。
病気の原因はこの「中庸」を保てないこと、つまり、遺伝的な要因や環境的な要因に加えて、偏った食事、偏った生活サイクル、偏った考え方などが、時間をかけて身体に必要なものを不足させ、不要なものを蓄積させてホメオスタシスのバランスが崩れることからくると考えられます。
例えば、特定の栄養素が不足するだけで、身体的な症状や精神的な症状が現れることがあり、マグネシウムというミネラルが足りないだけで、目の周りがピクピクしたり、息苦しくなったり、不安が強くなることがあります。
今、自分の身体の中で起こっていることをきちんと理解し、足りないものを足りないだけ補い、本来、身体がもっているホメオスタシスのバランスをとる力を取り戻す治療法が栄養療法です。
栄養療法では、生活を整え、食事や栄養素の摂取を中心とした副作用の心配の少ない身体に優しい治療を行います。