ストレス外来では予防医療を重視しており、「なんとなく調子が悪い」といった「未病」の段階で治療を開始し、病気を未然に防ぐことを目標としています。
人間には体の内部環境を一定の状態に保つ「ホメオスタシス(生体恒常性)」という働きが備わっています。
この働きは「内分泌系(ホルモン)」「自律神経系(交感神経と副交感神経)」「免疫系」の3つのシステムが絶妙にバランスをとることで保たれており病気の予防・治療にとても重要です。
3つのシステムのうち1つでも異常を来すと他のシステムに影響し、全体のバランスが崩れ、ホメオスタシスが維持できなくなり病気になります。
人間は本来、ホメオスタシスによって環境の変化や対人的なストレスに十分適応できる能力が備わっているのですが、様々な原因でこの3つのバランスが崩れると、ストレスに対応できずに、神経症や不眠症、自律神経失調症、うつ病、慢性疲労などから頭痛、肩こり、腰痛などの不定愁訴まで様々な疾患・症状を発症します。
ストレス外来では、これらのストレス関連疾患に対して漢方薬を用いて、副作用の心配の少ない身体に優しい治療を行います。
そして、治療だけでなく、再び病気や「未病」に至らないよう普段の生活の中で各々の自然治癒力を高めるような「養生」法を提案していきます。